第一 全省庁調査の実施と結果
(1)調査方法と期間
 調査は事前に質問項目を各省庁へ持参し、調査の目的などを説明した上で、省庁の準備が整い次第、個別に訪問して聞き取る方法を取った。省庁の準備期間に大幅な差があったために訪問の期間は延べ一ケ月を超えた。
(2)省庁名の非開示
 センターは任意に設立されたNPO法人で、省庁を調査する権限などは何もないとして、2〜3の省庁では聞き取り調査という方式に抵抗感があった。率直な実態説明を受けられるかどうかに懸念があったため、各省庁の良し悪しの比較評価はしないこととし、調査結果の発表に当たって個別の事例については具体的な省庁名は明示しないことを約束した。 
 その結果、申し込み14省庁の内、13の省庁が聞き取り調査に応じたが、外務省は多忙であるとの理由で断ってきた。
T、調査日時、面談時間、面談者
7月 3日 13時 60分 総務省 大臣官房政策評価広報課 山田第三係長
18日 13時 60分 会計検査院 事務総長官房総務課 宮川副長
五月女総括第三係長
15時 60分 環境省 大臣官房総務課 安田情報公開専門官
19日 16時 60分 厚生労働省 大臣官房総務課 苧谷情報公開文書室長
松田公開第三係長
22日 14時 70分 農水省 大臣官房文書課 平岩課長補佐
仙波情報公開係長 他3名
23日 14時 60分 法務省 大臣官房秘書課 濱田課付
岩名法務専門官
24日 13時 50分 内閣府 大臣官房情報管理課 酒井課長補佐
宮崎情報公開係
14時半 60分 経済産業省 大臣官房 菅家情報公開推進室長
今利情報システム厚生課係長
16時 60分 文部科学省 大臣官房総務課 前田情報開示官
小田総務課広報室
8月 9日 13時 60分 財務省 大臣官房文書課 金井情報公開室長
三浦課長補佐、山下課長補佐
14時半 50分 国土交通省 稲富専門官
谷情報公開第一係長
16時 60分 警察庁 長官官房総務課 熊坂課長補佐
14日 13時 70分 防衛庁 長官官房文書課情報公開室 志賀部員(課長補佐)
U、調査項目
 (基礎的な資料の提供を求める設問を割愛するなど一部の設問を省略して掲載した。)
設問1 行政文書開示請求書(以下、「請求書」と呼ぶ)の管理
●保管部署、保存場所はどこですか?
●請求書の保存年限、分類などはどうなっていますか?
●文書管理規定の中での請求書の取扱いは一般文書と区別されていますか?
設問2 請求書のコピー
●公開事務処理の流れとして請求書のコピーを送る先はありますか?
●請求書のコピーの作成は制限されていますか?
●コピー送付先での保管態勢はどうなっていますか?
●コピー送付先ではコンピュータ資料を作成していますか?
●その資料の様式に請求者実名・住所などの記載欄がありますか?
設問3 請求書から最初に入力されるコンピュータ資料
●資料の正式名称は何ですか?
●資料の様式を提供してください。
●資料に請求者実名・住所・電話番号などの記載欄がある場合、これらの記載を必要とする理由は何ですか?
設問4 コンピュータの管理体制
●コンピュータの請求書情報を見ることができる人・部署の範囲はどうなっていますか?
●機密保持のために取られている方法は何ですか。
設問5 委任機関(法第17条による)と本省(情報公開室)との関係
●本省から委任機関へ出した通達・依頼書類を提供してください。
●委任機関から本省に提出される報告書様式を提供してください。
設問6 請求者との応接記録書
●記録書の正式名称は何ですか?
●様式を提供してください。
●保管態勢はどうなっていますか?
●どのように利用していますか。
●請求者に応接記録を取ることを告知していますか?
設問7 文書取扱責任者などに対する情報公開や個人情報保護についての研修制度はどうなっていますか?