情報公開市民センター
東京高裁第4回口頭弁論(07.4.19)の概要
1.外務省の準備書面(2)
 外務省(控訴人)は3月15日付で外務省準備書面(2)、および4月19日付で会計課長の証人申請とアメリカ判決例の訳文を提出した。準備書面(2)で外務省は次のような主張をしている。
・報償費の事務別・使用目的別の6分類の定義を控訴審で変えたのは、原審の定義をより正確にしたもので、意味において相違はない。
・木俣議員との会食の支出を報償費開示請求で不開示とし、会食支出文書の開示請求では存否応答拒否としたが、多数の文書でない特定の文書の開示請求には、存否を答えられない。
2.市民センターの準備書面(3)
 市民センター(被控訴人)は準備書面(3)を4月17日付で提出した。要旨は、
・外務省の報償費に関する主張は変遷を重ねてきており、当初の全面不開示該当から、五類型の支出を、次いで間接接触の経費を認め、主張は破綻している。
・「直接接触」による情報収集・外交工作に限って機密性・秘匿性が高いという理由を見出せない。
・「間接接触」についてはセンター作成の全58件の一覧表および、個別案件の点検(外務大臣訪米、国会議員の接待、自動車借り料、地方自治体関係者との会合)の点検によると、秘匿性がないことは明らか。
・直接接触と在外公館交流諸費の各4件の対照から、報償費支出文書の情報に秘匿性はない。
3.第4回口頭弁論
 東京高裁の第4回口頭弁論は、4月19日(木)午後3時から行われた。
裁判長:双方に進行予定を確認。
外務省:証人尋問実施を求める。陳述書を提出の予定である。
センター:現会計課長の証人では、内容について分かる訳がなく、意味がない。
裁判長:終結をにらんで進行を決めたい。
4.進行協議と次回期日
 進行協議が4月25日に行われ、証人を採用することが決定された。次回期日は8月2日午後2時から825法廷でとし、主尋問30分、反対尋問60分プラスアルファとする。次々回は10月4日午後3時からとし、特段のことがなければ最終弁論とする予定。


(鈴木祥宣 記)