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2008年3月21日版


第12回全国情報公開度ランキング
(都道府県・政令指定都市・中核市)



全国市民オンブズマン連絡会議



判定委員会:大河内憲司・土橋実・畠田健治・児嶋研二・新海聡・
野呂圭・高橋敬一・保坂令子・清水勉
事務局:内田・川瀬・小西・溝口・日比野
(問い合わせ先 全国市民オンブズマン連絡会議 事務局)
〒460-0002 名古屋市中区丸の内3丁目6番41号 リブビル 6階
TEL 052-953-8052 FAX 052-953-8050
E-mail office@ombudsman.jp http://www.ombudsman.jp/
特定非営利活動法人 情報公開市民センター http://www.jkcc.gr.jp/


《 目次 》
1.はじめに
2.評価項目・採点基準等
3.調査日時・調査方法
4.調査結果
5.まとめに代えて


第12回全国情報公開度ランキング採点基準


都道府県
都道府県部局別ランキング
都道府県総合ランキング
都道府県項目別ランキング
都道府県素点表

政令市・中核市・任意参加市
政令市・中核市部局別ランキング
政令市・中核市総合ランキング
政令市・中核市項目別ランキング
政令市素点表
中核市素点表
任意参加市素点表

政務調査費調査

【参考】政務調査費 条例改正動向調査

【参考】過去11回政令市総合順位

【参考】情報公開度ランキング 都道府県 過去11回の総合順位

ユニーク情報公開制度【都道府県回答】
ユニーク情報公開制度【市回答】

第12回全国情報公開度ランキング
2008年3月
全国市民オンブズマン連絡会議
1.はじめに
 第12回全国情報公開度ランキングを発表します。これまでの都道府県と政令指定都市に加え、今回、はじめて35中核市を評価対象自治体としました。その結果、今回は、47都道府県、17 政令市(昨年4月浜松市と新潟市が政令指定都市に加わりました)、35中核市の合計99自治体が評価対象となりました。このほか、地元の市民オンブズが任意に情報公開請求した20市についても同様の基準で評価を行っています。
 ランキングの評価は、原則として2007年の11月22日に各自治体に対して行った情報公開請求の結果得られた情報、2008年1月31日現在における自治体のwebページに掲載された情報及び2008年2月に自治体に行ったアンケート調査の回答をもとに行いました。
 採点は、全国市民オンブズマン連絡会議のメンバーによる第12回情報公開度ランキング判定委員会が行いました。今回も、全国市民オンブズマン連絡会議に加盟する50を越えるグループとそのメンバーが情報公開度ランキングに参加しました。
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2.評価項目・採点基準等
(1) はじめに
 情報公開度ランキングは、文書の公開(透明)度を主とし、情報公開の妨げとなる請求権者の範囲、閲覧手数料など制度的な問題を従として、評価することにしています。さらに今回は、自治体に「他自治体に誇れるユニークな情報公開制度」の紹介をお願いしました。
 制度問題のうち、コピー代は東京都を除く道府県と政令市がA4サイズ1枚10円となったため一昨年に評価項目からはずしましたが、今回は中核市を評価対象に加えたことから復活させました。
(2) 評価対象項目
@ 公開(透明)度について
 評価対象項目は以下のとおりです。このうち、首長交際費と議会運営委員会議事録については、
自治体のwebからの入手の可否も評価対象としています。
@) 首長部局
 (a)首長・部(局)長交際費情報
 (b)本庁課長級以上の再就職情報
 (c)予算編成スケジュール情報
A) 議会
 (a)政務調査費情報
 (b)議会運営委員会情報
B) 警察(都道府県のみ)
 (a)捜査報償費情報
 (b)警部以上の再就職情報
A 制度について
 制度の評価は、昨年に引き続き情報公開の妨げとなる請求権者の範囲や閲覧手数料を調査し、閲覧手数料を徴収する場合は失格扱いとしました。
 また、冒頭でご紹介しましたように、従来の調査に加え市民が情報公開制度を利用する上で他自治体に誇れる有用な制度を設けている、との回答のあった場合にはこれを加点事由とし、評価点数に加えました。
(3) 採点基準
@ 公開(透明)度について
 公開度の評価対象項目と配点は以下の通りで、都道府県は合計得点が138 ポイントです。警察情報のない政令市、中核市については合計得点が99 ポイントです。
 評価にあたっては、例年通り、単に公開、非公開の処分結果だけではなく、市民がどこまで詳細に情報を知ることができるか、という公開請求する側からみた情報の量と質に着目しました。なお、webページでの情報提供については、公平を期するため、2008年1月31日の時点での掲載情報を基準としました。詳細は別紙採点基準表をご覧下さい。
 @) 首長・部(局)長交際費の相手方情報(15 ポイント)
 A) 本庁課長級以上の再就職情報(24 ポイント)
 B) 予算編成スケジュール(10 ポイント)
 C) 政務調査費(30 ポイント)
 D) 議会運営委員会情報(20 ポイント)
 E) 捜査報償費(15 ポイント)
 F) 警部以上の再就職情報(24 ポイント)
A 制度運用について
 情報公開は、住民が利用しやすい制度であることが必要です。制度運用状況の評価対象項目と配点は以下の通りです。
 これまで情報公開を妨げる制度の有無を評価対象にしてきましたが、自治体の中には住民が情報公開制度を利用しやすいようさまざまな工夫を凝らしているところもあります。今回は、従来の評価に加え、利用しやすい制度について意見をお出しいただいた自治体はすべて1ポイントとする評価を行うことにしました。
 なお、閲覧手数料については、例年どおりこれを徴収する自治体は「失格」として順位をつけないことにしました。詳細は、別紙採点基準表をご覧下さい。
 @) 請求権者の範囲(6 ポイント)
 A) コピー代(10 ポイント)
 B) 有用制度(1 ポイント)
(4) 総合ポイントと配点
 公開(透明)度と制度運用を合わせ、都道府県は155 ポイントを満点とし、政令市、中核市は警察情報を除いた116 ポイントを満点とし、任意参加市は115 ポイントを満点とし、それぞれ100 点満点に換算して得点を決定しました。
 従来は、実施機関に関係なく自治体のポイントをすべて合算し全体評価で順位を決めていましたが、今回は実施機関ごとのランキングとともに全体のランキングも発表することにしました。これは、同じ自治体でも実施機関によって情報公開に対する姿勢に差があることから、実施機関ごとに情報公開度をチェックするのが適当と考えたためです。
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3.調査日時・調査方法
 原則として、2007年11月22日に全国市民オンブズマン連絡会議に所属する各地のグループが自治体宛に情報の公開請求を実施し、開示された資料に追加調査結果を加味して一次評価を行いました。一次評価を行った段階で、その評価を各自治体に送付し、3月3日を期限として自治体の意見を聴取したうえで、最終的な評価を決定しました。
 制度運用のうち加算事由については、各自治体へ一次評価と同時にアンケート調査書を送付し、2月22日を期限として回答があった内容をもとに最終評価で加点しました。
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4.調査結果
(1) 全体の傾向
@ 都道府県
【知事部局】
 知事部局の1位は埼玉県、神奈川県、徳島県、佐賀県で、満点の49ポイントを獲得しました。最下位は静岡県の17ポイントで、46位に東京都の22ポイント、45位に石川県の23ポイントとなっています。知事部局の評価は知事の情報公開に対する姿勢を直接反映するものですから、最下位グループの知事は情報公開への姿勢が消極的と言えます。最下位の静岡県の石川知事は県政運営の基本理念の1つとして「創知協働」(人々が生み出す知的価値を重視した知の創造と、様々な分野の人たちが力を合わせて活動する、という意味だそうです。)を掲げておられるようですが、自治体が十分な情報公開もしないまま、県民の「協働」を実現することは果たして可能なのでしょうか。
【議会】
 議会部局の1位は長野県で50ポイント中45ポイントを獲得しています。最下位は奈良県で、獲得点はわずか4ポイントです。議会部門の公開度の格差は知事部局以上です。ただ、今回の調査時点では政務調査費の公開に関する制度改正が反映されなかった自治体もありますから、今後の公開度が改善されるところも多くなると思われますが、そうなると制度の改善が遅れている自治体との格差はますます広がるでしょう。
【県警】
 県警情報の1位は北海道と高知県で、39ポイント中26ポイントを獲得しています。最下位は兵庫県でわずか2ポイントです。捜査報償費についてはあまり差はつかなかったのですが、今回は再就職情報を評価対象としたため、公開度の差が大きくなりました。それにしても、10ポイントもとれない県警が8県もあるのは驚きです。これらの県警では、情報公開などはどこかよその話になっているとしか思えません。
【総合順位】
 総合1位は長野県(100点満点換算で80.6点)、最下位は広島県(同34.2点)で、東京都(同44.5点)と香川県(同40.6点)は透明度、制度運用についての素点評価はしましたが、いまだに条例で閲覧手数料を徴収する制度を維持している点で失格としました。長野県の勝因は議会の公開度の高さと言えます。反対に最下位の広島県はどの部局の情報もすべて全国で40位を下回っており、情報公開制度に対する消極さが県全体に及んでいるようです。
 都道府県の100点満点換算の平均点は東京都、香川県の得点も入れて53.9点でした。
A 政令市
【市長部局】
 市長部局の1位は大阪市で、満点の49ポイントを獲得しました。2位は新潟市、3位に横浜市と広島市が入っています。最下位は福岡市の19ポイント、20ポイントの神戸市と千葉市が下から二番目の15位グループを形成しています。
【議会】
 1位は静岡市で43ポイント、最下位は北九州市の8ポイントと、自治体間格差が強く出ました。また、大阪市、広島市は市長部局は良い成績を収めているのに、議会の情報の公開度はいずれも下から2番目の15位と、著しく低迷しています。
【総合順位】
 1位は静岡市(100点満点換算で77.6点)、2位は新潟市(100点満点換算で75.0点)で、最下位は千葉市(100点満点換算で40.5点)でした。前回のランキング調査の後、広島市長から、今後のランキング調査については部局別に発表してもらいたい、との意見が寄せられましたが、広島市を見てみると、総合ランキングでは10位(100点満点換算で60.3点)となっています。市長部局の好成績の足を議会の低い公開度が引っ張っていることがはっきりわかります。
 17政令市の100点満点換算の平均点は59.1点でした。
B 中核市
  【市長部局】
 今回はじめて調査を開始した35中核市ですが、1位は岡崎市と大分市(38ポイント)、最下位は川越市と福山市の8ポイントでした。しかし、順位はともかく、市長部局の公開度という面では中核市は全体として政令市に大きく劣っています。中核市の1位の獲得ポイントが政令市の8位の名古屋市の獲得ポイントと同じ、というのでは、物足りません。
【議会】
 1位は福山市の40ポイント、最下位は奈良市の4ポイントと、かなり差が開きました。また、福山市は市長部局が最下位、議会が1位という、両者の公開度に極端な差が現れました。また、過去のランキング調査で、首長部局に比較して議会の公開度の低さを指摘してきましたが、福山市では全く逆の現象が起こっています。いずれにしても、市長の情報公開に対する消極的な姿勢は問題です。
【総合順位】
 1位は岡崎市(100点満点換算で69.8点)、最下位は奈良市(100点満点換算で20.7点)という結果になりました。しかし、最も注目すべきは、順位よりも中核市全体の情報公開度の低さです。100点満点換算で35中核市の平均点は47.3点と、同じ項目で調査した政令市とは約12点もの開きが出てきたのです。これは中核市が情報公開制度について十分に検討してこなかった結果と思われますが、その原因の一つには、中核市が情報公開度ランキングの対象となっていなかったことがあるかもしれません。中核市の市長さん、いかがでしょうか。
C 任意参加市
   今回任意参加した市については、特に情報公開にすぐれた自治体はありませんでした。しかしこれらの都市についても地元のオンブズが県内での情報公開度ランキングなどを実施することで公開度が改善することも十分に考えられます。
(2) 交際費情報
@ 調査の趣旨と対象
 首長交際費の公開は、首長の情報公開への姿勢が顕著に現れるものとして第2回ランキング調査から定点観測を行ってきました。この間の調査で、都道府県・政令市では一部の例外を除き、ほぼ全ての自治体で紙情報としては交際費の相手方情報が公開されています。
 一方、自治体では首長のほか各部(局)長に交際費が認められている例も少なくありません。公務で使用する以上、首長の交際費だけでなく自治体の交際費はすべて公開されるべきだと考えます。首長以外の交際費の公開も、当該自治体の情報公開に対する姿勢を見るのに有用と考え、今回対象情報に加えました。
 なお、昨年は首長交際費はweb情報だけで評価しましたが、部(局)長の交際費も開示対象に加えたことから、今回は紙情報とweb情報(ただし首長のみ)の両方を評価対象としました。
A 評価の基準
 公開された情報と、2008年1月31日現在の各自治体のweb上の記載に基づいて評価しました。首長と部(局)長の交際費は、同一自治体で公開度に差がある自治体もあったため、公開度の低い方を当該自治体の評点としました。詳細は、別紙採点基準表をご覧ください。
B 調査結果
【都道府県】ほぼ全面公開となった交際費、一部で部長交際費は非開示
 交際費について、今回のランキングの採点は、知事と部長の交際費のうち公開度の低い方を採点しました。そのため岩手県、群馬県、大分県は、知事交際費は「見舞いの一部非開示」でしたが、部長交際費で香典の個人名や会社名非開示のため点数が大きく下がりました。これまでランキングで毎年評価される知事交際費は原則全面公開としながら、この基準が県全体に適用されていない実態が明らかになりました。キヤノンの誘致をめぐって住民監査請求や裁判が起こされている大分県は、部長交際費の企業誘致の相手方の会社名を非開示として0点の採点となりました。大分県からは「他の県でも企業誘致のための非開示があるはずだ」との抗議がありました。しかし、京都府、愛媛県や政令市の大阪市、川崎市など五市が部長交際費を廃止しています。市民に公開できない交際費の支出は行わないという基本的な考え方が重要だと思います。
 交際費の「香典の相手方名は全て公開」(12点満点で7点以上)は89.3%の多数となりました。最高裁判例(2001年3月27日最高裁第3小法廷判決)のレベルの「非個人の一部公開」としているのは、知事交際費は静岡県、部長交際費は大分県だけとなりました。
 ホームページでの公開は昨年よりさらに進んでいます。32都道府県で、紙で情報公開されるものと同じデータがホームページに掲載されています。しかし、ホームページに掲載されていながら、どこに交際費情報があるのかがわかりづらいのは和歌山県、長崎県です。和歌山県は、知事の「活動報告」の欄に、行事の後に(公費)としてあるだけで「活動に際する公費支出の有無も、県民の皆様にわかるようにしました。」と書いていますが、知事交際費を支出したことはわかりません。長崎県は「公金支出状況」のなかに「交際費支出状況」がありました。いずれも、「知事交際費」「交際費」で検索しても出てきませんでした。ホームページに交際費を掲載している都道府県はこの2県以外はすべて「知事のページ」「知事室」などをクリックすると知事交際費がわかるようになっています。市民にわかりやすいホームページをつくるべきです。昨年のランキングで「ホームページでの交際費がわかりづらい」と指摘した秋田県知事の交際費はわかりやすく改善されていました。
【政令市】
 かつて都道府県に比べると開示度の低かった政令市も交際費の公開は少しずつ進みました。千葉市、堺市、福岡市の3市が「香典の個人名一部非開示」で政令市の最低レベルグループとなっています。浜松市の「見舞いを全て非開示」以外の13市が全面公開または見舞い一部公開となっています。局長交際費は川崎市、新潟市、静岡市、浜松市、大阪市が廃止しています。ホームページに全く掲載していないのは仙台市、京都市、福岡市の3市でした。
 最下位争いをしている千葉市、堺市、福岡市は早急に他の政令市並みの公開度を目指すべきです。
 なお、交際費の支出内容に関して、市長交際費の半分以上を接遇費(飲食費、3年間で毎年100〜270万円)としていた北九州市は、昨年(2007年)2月に市長が交代して以降、接遇費はゼロになりました。
【中核市】
 今回、初めて交際費について中核市を一斉調査しました。その結果は、これまで11年にわたって調査を続けてきた都道府県、政令市と比べてきわめて低い結果となりました。

  香典は全て公開 ネットで紙と同じ公開 採点結果(15点満点での平均)
都道府県  89.3% 68%  12.1点  
政令市 82.3% 47%  10.5点 
中核市 62.8% 20%  7.4点 

 また、市長交際費は全面公開だが、部長交際費で香典(弔電)の個人名一部非開示となったのが、横須賀市、相模原市、高知市でした。ネットで紙情報と同じ公開をしているのは、わずか7市となっています。
 倉敷市のように開示度は低いが、市長交際費をほとんど支出していない市や、市長交際費を廃止して「市交際費」として支出を少なくした大分市などもありましたが、全体として使い道についての問題点も多いようです。「交際費は市長のポケットマネー」という感覚の市長がいるようです。 かつての熊本市長が親族の結婚披露宴への支出が市民オンブズによって住民監査請求、住民訴訟が行われ、市長が交代するひとつのきっかけとなったことがありました。ホームページによって判明しただけでも、町内会などへ多数のお酒を配っている下関市や長崎市、今年1月の一ヶ月間だけで約100ヶ所の新年会に約55万円を支出していた郡山市、50ヶ所の新年会に約40万円を支出していた宇都宮市、45ヶ所の新年会に約28万円を支出した川越市などがありました。
 支出内容の問題点は今後、各地の市民オンブズの取り組みを期待します。
(3) 本庁課長級以上の再就職情報
@ 調査の趣旨と対象
 談合事件に対するOB職員の関与、OB職員のいる出資法人に対する不可解な業務委託など、OB職員の再就職(天下り)が行政のあり方を歪めていないかどうかをチェックするための情報として、昨年に引き続き退職職員の再就職情報を対象にしました。OB職員の再就職問題は、公務員全体の問題ですから、今年は首長部局の本庁課長級以上の職員のほか県警については警部以上の職員も調査対象に加えました。
A 評価の基準
 平成18年度に退職した本庁課長級以上の職員及び県警の警部以上の職員について、「退職者氏名」、「退職時の役職名」、「再就職先団体名」、「再就職先の役職名」を対象項目としました。詳細は、別紙採点基準表をご覧いただきたいのですが、上記基準には該当しないものの、全退職者のうち「外郭団体」、「公益法人」、「民間」にそれぞれ何人が再就職しているかについて把握し公開している場合には、2 ポイントとすることにしました。
B 調査の結果-知事部局と警察とで公開度に開き
 県庁課長級以上の再就職情報の全部把握・全部公開は20道府県(昨年:10道府県)、全面非公開・不存在0県(昨年:3県)となり、昨年より透明度が上昇しました。これら公開された情報を元に、天下り先との癒着がないか調査するのは、今後の市民オンブズの課題です。
 警察の再就職情報については、都道府県によりばらつきがありました。北海道や高知県は警部以上の退職者氏名、退職時役職名、再就職先団体名、再就職先役職名が開示されているほか、このように全部開示に至らなくても退職時所属長であった者については上記事項を開示している県もありました。他方、再就職先団体については、多くの府県は民間企業を非開示にしていました。
 同じ情報公開条例による運用であるにもかかわらず、知事部局(県庁)と県警の再就職情報の公開度が異なっていることに改めて驚きます。また、県庁課長級以上退職者の再就職情報を全部把握・全部公開しているのは20道府県ある一方で、県警警部以上の退職者の再就職情報を全部把握・全部公開しているのは2道県しかないことも問題です。知事部局で公開されている情報が警察では当然のように非公開とされている実態が明らかになりましたが、このような警察の情報の非公開体質は、警察の外郭団体への不可解な業務委託や、民間天下り業者との談合疑惑の温床になっているのではないでしょうか。
(4) 予算編成スケジュール情報
@ 調査の趣旨と対象
 多くの住民は、自治体の事業予算が決まってからはじめてその内容を知るということが少なくありません。自治体の事業に住民の意思を反映させるには、予算の策定前に住民が意見や要望を述べる機会が確保されている必要があります。
 そこで、今回は自治体の予算編成の具体的な日にちや手続が住民にきちんと開示されるかどうかを調査項目に加え、事業予算策定に関する自治体の姿勢を調査対象にいたしました。
A 評価の基準
 平成20年度の予算編成のスケジュールが住民にきちんと説明されているかという視点から、予算編成日程の具体的な日にちや手続の流れに関する情報が開示されるかどうかという観点から採点を行うことにいたしました。詳細は、別紙採点基準表をご覧下さい。
B 調査の結果
 編成日程の具体的日にちと予算編成の過程・手続き(各課からの要求書の提出期限、各課からのヒアリング、課長査定、部長査定、知事協議、発表など)が詳細に分かる10ポイントは、岩手県をはじめ合計14県、編成日程の具体的な日にちは分かるが、手続の詳細は抽象的な5ポイントは22都道府県、編成日程が抽象的、手続の詳細も抽象的な1ポイントは11県でした。なお今回、「開示請求内容が的確ではない」、「採点基準があいまいである」との苦情が地方公共団体より寄せられましたが、同一の文言で情報公開請求をし、その結果を基に採点しておりますので、ご了承頂きたく思います。
(5) 政務調査費
@ 調査の趣旨と対象
 政務調査費については今年に入ってからも、複数の裁判所で政務調査費の使途を違法として返還請求を命じる判決が出されています。このように、政務調査費を相変わらず議員の「第二給与」としか認識していない議員、会派もありますが、その一方で、政務調査費の使途の全面公開を決めた議会も見られます。しかし、政務調査費で重要な点は、私たちがその使途を知ることです。政務調査費の使途は議員が住民のため活動しているかどうかをはかるバロメータとなりうるからです。この観点から、私たちは2002年の全国大会から政務調査費情報の公開を「定点観測」しているのです。
 今回も昨年と同様、「平成18年度政務調査費収支報告書及びその添付書類(活動報告書、領収書、視察報告書等)」で、議長宛に公開請求しました。
A 評価の基準
 評価のポイントは例年どおりです。詳細は、別紙採点基準表をご覧ください。
 なお、すべての支出について領収書等を添付している場合には、領収書から収支明細が明らかになるという意見もありますが、市民にとっては、収支明細が詳細に一覧化されている場合には、大量の領収書のコピーを求めなくとも収支明細により政務調査費を用いた議員活動を知ることができますし、また、領収書だけでは分からない支出目的を知ることもできますので、領収書の添付とは別個に収支明細の有無内容を採点しています。
B 調査の結果
【都道府県】
 満点の30ポイントは長野県だけで、2位の岩手県、鳥取県は16ポイントに止まりました。今後領収証の公開に踏み切る自治体が増えてくると思われますが(現時点で条例改正をした自治体の内訳は別表をご参照ください。)、領収証を公開するだけでは政務調査費の透明化としては十分と言えないことに注意が必要です。領収証は単に費用を支出したことの資料に過ぎず、その費用が政務調査費なのかそれ以外の費用なのか、いかなる内容の政務調査活動に支出したのかを説明する資料にはなり得ないからです。こうしてみると支出に関しては、詳細な収支明細を記載した帳簿類の公開が領収証の公開と同等か、それ以上に重要と言えますし、政務調査活動の内容に関しては活動成果や視察報告書を作成し、それが公開されることであると考えます。ところが活動成果について5ポイントをとっているのは9自治体、視察報告書になると5ポイント以上は長野県だけ、収支明細も6ポイント以上は長野県と鳥取県だけという状況です。政務調査費の透明化の持つ意味がまだ理解されていないと言わざるを得ません。
【政令市】
 政令市で満点を獲得した自治体はなく、静岡市の25ポイントが最高でした。大阪市は、昨年まで得点がありませんでしたが、部分的ではありますが領収書と収支明細を添付したことから6ポイントを得点しています。なお、大阪市が0ポイントから脱出したことで、0ポイントは東京都だけになりました。視察報告書については都道府県よりも政令市の方が透明度が高く、5自治体が5ポイントを獲得しています。
【中核市】
 中核市でも満点はなく、函館市の23ポイントがトップでした。ところで一般に、政務調査費の交付額の小さい自治体ほど透明性が高い傾向にあります。ところが、中核市は政令市と比較して、政務調査費の支給額は小さいのですが、本調査の時点では35中核市中21市が領収証を添付しない(公開しない)という運用を続けていました。中核市と政令市との比較では、中核市の方が透明度が高い、という結果は顕著ではないと言えます。これは、中核市が情報公開度ランキングの対象外であったために、他の自治体との比較で制度を見直す機会がなかったことに起因するかもしれませんし、このことが議員が政務調査費が公費であることを十分理解できない素地になっている可能性もあります。
C 条例改正の動向
   政務調査費について、条例改正の最新動向について、都道府県・政令市に問い合わせ調査を行った結果、領収書について、2007年(平成19年)度内から添付する予定の自治体が10、2008年(平成20年)度内から添付する予定の自治体が34あり、このうち、既に添付が実施されている自治体も含め39自治体ですべての支出について領収書が添付されることになります(福岡市は部分的な添付から全部の添付に改正予定)。
 領収書の添付について大きな流れができたことは、政務調査費の支出について、選挙民に説明する責任があることを自覚して頂いたことの現れです。さらに政務調査の内容を説明するための活動成果報告、収支明細、視察報告などを充実することを期待します。
(6) 議会運営委員会情報
@ 調査の趣旨と対象
 住民は議員の活動や議会の審議内容をあまり知ることができない実情にあります。そこで昨年の常任委員会を対象にした調査に引き続き、今回は、議会の運営に関する事項について審議、決定する議会運営委員会に焦点を当て、議員が議会でどのような活動を行っているのか、議会の委員会ではどのような議論や審議が行われているかという情報について、住民がどの程度アクセスできるかを調べてみることにしました。対象項目は昨年と同様、a「直接傍聴できるか」、b「傍聴者が議員に配付された資料を審議傍聴中に見ることができるか」、c「紙情報としてのどのような議事録が開示されているか」、d「議事録をweb 上で見ることはできるか」、とし、a、b、d については議会に対するアンケート調査(08 年1-2 月実施)の回答によりました。dは実際にホームページを見てダブルチェックも行いました。
A 評価の基準
@) 傍聴について
 傍聴についてはまず直接傍聴できるかどうかを評価のメルクマールとしましたが、制度運用のルールとして直接傍聴ができるようになっていても、市民による傍聴申出の事例がない、という議会が相当数(アンケートへの回答で、12道府県、8中核・任意参加市)にのぼったことと、付託された請願・傍聴の審査がある場合のみ傍聴可とする議会があったことから、昨年度の常任委員会調査よりも細分化して採点しました。
A) 配付資料について
 住民が委員会の審議を傍聴できるとしても、配布されている資料を見ながら傍聴できなければ、審議の内容を正確に理解することは不可能です。そこで、委員会の傍聴者が議員と同じ資料を見ながら審議を傍聴できない場合は0 ポイントとしました。
B) 議会運営委員会の議事録について
 住民が議会の活動を知るためには、直接傍聴のほか委員会の議事録を容易に入手できることが必要です。国会の委員会議事録は、web に質疑内容や発言者の氏名がそのまま掲載されていることから、国会議事録の内容に準拠し、紙情報とweb について採点をしました。
 詳細につきましては、それぞれ別紙採点基準表をご覧ください。
B 調査の結果
 議運情報(配点20点)で、20点がついたのは、都道府県で栃木県、新潟県、三重県、政令市で新潟市、中核市で高知市、一般市で野田市の6議会です。一方、都道府県、政令市でも、2、3点という低い得点に留まったところがありました。
@) 直接傍聴
 昨年度の常任委員会を対象とした調査で、傍聴ができるという回答があった議会のうち、議会運営委員会の傍聴ができない(報道関係者のみ可、モニター視聴は可というケースを含む)のは、都道府県で茨城県、石川県、福井県、愛媛県、高知県、長崎県の6県、政令市で神戸市、広島市、北九州市の3市でした。一方、制度としては(委員長、委員会の許可があれば、というハードルはあっても)議運の傍聴ができるが、傍聴申出の事例がない、という議会は、道府県で、北海道、青森県、岐阜県、滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、山口県、徳島県、香川県、佐賀県の12 議会、中核市・一般市でいわき市、松山市、熊本市、日田市、臼杵市、別府市、阿蘇市、弘前市議会でした(政令市は該当なし)。道府県で、傍聴申出の事例がないのが12 議会にのぼったのは予想を上回る数字でした。
 しかし、これは市民の関心が薄い結果だとは一概に言えないと思われます。ホームページに常任委員会の開催日程は掲載しても、議運の開催日程は掲載しない、という議会が圧倒的多数です。議会日程を決めるのが議運だから、その日程を載せるのは難しい、急に日程が決まることもある、という理屈は成り立ちますが、本会議の前に定例的に行っている議会もありますし、開催が決まった時点で掲載していくこともできないことではありません。横浜市会のように開会時刻まで載せるのは無理だとしても、開催日だけでも載せれば、傍聴したいと思う市民は問合わせがしやすくなります。どの委員会だろうと傍聴する、しないは市民が判断すべき事柄ですから、傍聴の機会を奪う運営は直ちに改善すべきです。
A) 配付資料
 傍聴はできるのに、傍聴者が手元で委員配付資料を見ることができない議会は、都道府県で、福島県、群馬県、富山県、岐阜県、愛知県、和歌山県、香川県、福岡県、佐賀県、熊本県の10議会、政令市で仙台市、さいたま市、川崎市、堺市の4 議会でした。
 三重県議会の「開かれた議会運営の実現」は、市民の側に立った取組みの宣言として、他の議会のモデルになるものですが、その中で、「従来、傍聴規則は、会議の秩序維持の観点から傍聴人を取り締まることを主眼に規定されていましたが、傍聴は歓迎すべきもので傍聴者の便宜を図ることを主眼に規定する必要がある」と明記しているのは傾聴に値します。
http://www.pref.mie.jp/GIKAIS/kengi/kaikaku/2-1.pdf
B) 議事録内容・氏名(紙、web)
 昨年度の常任委員会調査では、ホームページに掲載された議事録のみを対象としましたが、今回は開示請求による紙ベースの議事録も併せて対象としました。
 紙ベースの議事録を作成していない、というのは、調査対象の全議会の中で、一般市の八街市のみでしたが、作成していても逐語議事録のところは極めて少数です。
 今回の調査では、経過と結果がわかれば満点という、常任委員会調査と比べると緩やかな基準で採点しています。
 議運の議事録(概要を含む)をweb 掲載している議会は、都道府県で11(全体の23%)、政令市で9(53%)、中核市で6(17%)でした。昨年の常任委員会調査では、議事録(概要を含む)のweb 掲載率が都道府県で72%、政令市で80% でしたから、比較すると議運はかなり低いと言えます。
 議運に直接付託された請願、陳情が審査された場合や、報告だけでなく審議が行われた場合のみ議事録をweb 掲載する、というところも数議会ありました。また、議運情報としてまとまった形で掲載はしていないが、議運で決まった議会日程や請願・陳情の振分けなどはweb 上に掲載されるので、結果は掲載されていると言えるのではないか、との意見も複数の議会事務局から寄せられました。しかし私たちは、議会がしっかり機能しているかをチェックする上で、議運がガラス張りになっている必要がある、と考えますから、請願・陳情などの審査が行われなかった回も議事録は作成されてしかるべきですし、議運情報としてまとまって示されない場合は評価できない、ということになります。
(7) 捜査報償費
@ 調査の趣旨と対象
 警察の裏金問題が大きな社会問題となり、各地で不正支出分を返還する状況が生じていることから、警察情報については定点観測的に捜査報償費の情報を公開請求しています。
 今年も昨年と同様、対象は捜査報償費とし、「平成18年度分の警察捜査一課の捜査報償費(県費)支出に関する財務会計帳票及び支出証拠書類、使途内容が分かるもの全て」を請求しました。
A 評価の基準
 昨年と同様です。詳細は、別紙採点基準表をご覧ください。
B 調査の結果
 昨年同様、すべての都道府県警において、捜査報償費使途の摘要及び支出の裏付けとなる領収書は全面非開示でした。支払金額については、月毎の額の開示までは定着しています。高知県警のホームページについては、次の「C) 利便性のある制度」に紹介しています。
(8) 制度運用
@ 調査の趣旨と対象
 情報公開制度は、住民にとって利用しやすい制度であることが必要です。こうした中で、住民が情報公開請求を行うときに妨げとなる制度として、請求権者の範囲を在住・在勤の住民に限定しているかどうか、情報を閲覧する際に閲覧手数料を徴収しているかどうかを調査の対象としました。
 一方、自治体によっては、住民が情報公開制度を利用しやすいよう独自の制度や運用を行っているところも少なくありません。住民にとっては、利用しやすい制度や運用は大歓迎です。
 そこで、今回は公開請求権者の範囲、閲覧手数料のほか、住民にとって利用しやすい制度や運用を各自治体から募集し、応募のあった自治体には1点を加点しました。
A 評価の基準
@) 請求権者の範囲
 請求権者は、その自治体に在住しているか在勤していることが必要であるとの制限を設ける自治体があります。しかし、もともと情報は行政のものではなく住民共有の財産ですし、他の自治体の情報を入手し、比較検討することで自治体の実態をより理解することができます。したがって、請求権者の範囲を限定する合理的な理由はありません。現に、情報公開法は請求権者の範囲を限定していません。そこで、昨年同様、請求権者を限定しているかどうかにより採点を行うことにいたしました。
A) コピー代
 コピー代は、一昨年東京都を除く46道府県と15政令市がA4サイズ1枚10円となったため評価対象からはずしましたが、今回は新たに中核市を調査対象としたことから評価対象に復活させました。東京都、豊橋市、下関市がいまだに1枚20円を徴収していました。
B) 閲覧手数料制度
   閲覧手数料制度は、請求者が必要な情報かどうかを見極めるために資料を閲覧するだけで費用が徴収されることになり、情報公開請求を事実上抑制する役割を担うことになります。そうしたことから、制度運用調査の対象に加えています。閲覧手数料の規定を設けている場合には、運用によって減免が認められる可能性があるか否かにかかわらず、情報公開請求の妨げになる度合いが高いと考え、今回も失格としています。
C) 利便性のある制度
   当初は、回答はごく少数に止まるのではないかという漠然とした予測を立てていましたが、予測はまったく裏切られました。うれしい誤算です。都道府県については47中34(74%)、政令指定都市では17中11(65%)、中核市では35中7(20%)、任意参加市では1自治体から「これこそユニーク情報公開!」「これはユニーク情報公開では?」という制度紹介がありました。
 募集当初は、先進的な制度を少数だけ評価する考えで、自治体相互間の制度を対比、どれを加点するかどうかを検討していました。しかし、続々と集まってくる回答を見、ホームページで確認し、さらに自治体担当者に問い合わせたりしているうちに、各自治体の情報公開への取り組みがあまりにも多様であり、また、総合的であるため、個々の制度比較がむずかしいことがわかってきました。改めていま情報公開に積極的に取り組む自治体が全国に増えていることを実感しました。
 他方、警察の情報公開度は、2000年7月の『警察刷新に関する緊急提言』で、「予算執行についての情報開示は最大限に徹底されなければならない。」と指摘されているにもかかわらず、遅々として進んでいません。自治体警察とは名ばかりの“国家警察”の現実が顔を覗かせています。そんな中で、捜査費裏金問題が追及され続けている高知県警察本部のホームページは出色でした。そこでは、県警本部長・署長交際費の個別支出状況、県費捜査費・国費捜査費について警察署ごとの年間支出状況をホームページで公表しています。しかも、『高知県警察ホームページ』のトップページに「交際費、食糧費、捜査費の予算執行状況等について」というタイトルが出ていて、検索しやすくなっています。「捜査費Q&A」で捜査費の解説をした上で公表しているので、内容を理解しやすくなっています。このような情報公開をしたことによって高知県警の捜査に支障が生じているということはないようですから、全国の警察にもこれくらいの情報公開を実行してほしいですね。
 なお、今回各自治体からエントリーがあったユニーク情報公開制度については、以下のホーム
ページで読むことができます。http://www.ombudsman.jp/rank/12th-unique.pdf
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5.まとめに代えて−比較の持つ意味
 12回を数える情報公開度ランキングですが、今回、中核市を対象としたことで改めて制度の比較をすることの意味を考えました。自治体の情報公開制度は自治体が独自に制定した条例に基づきます。自治体の情報公開が、自治体が制定した条例を根拠として行われる、という点からみれば、ある自治体で情報が公開されているからといって、他の自治体でその情報を公開しなければならない、ということにはならない、という見解をお持ちの首長や議員さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、情報公開が民主政治を背後から支える根幹となる制度である点に着目すれば、より多くの情報が全国の自治体で等しく透明化されることこそ、より高い価値を持つと言えるのではないでしょうか。そういった点から、東京都をはじめとする独自の情報公開観を持っているとしか思えない首長には、民主主義と情報公開制度の持つ意味を、もう一度考えて頂きたいと思います。
 また、本文でも指摘したように、中核市の情報公開度が相対的に低いことに鑑みると、やはり他との比較の観点は、今の自治体に必要と思わざるを得ません。現状を改善するために、自治体情報の相互の交換がまだまだ有効なのです。ユニークな情報を募集し、応募のあった自治体に参加点を加点したのも、本ランキング調査に対する情報の提供が結果的に他の自治体との情報の交換をもたらし、より良い制度への改善をもたらすことに着目した結果なのです。
 私たちは今後も比較の手法を用いて、制度の改善を提案していきたいと考えます。
 お忙しい中で、ご協力をいただきました自治体関係者にあらためて御礼申し上げ、まとめに代えさせて頂きます。
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第12回全国情報公開度ランキング採点基準



15








首長・
部(局
)長交
際費

うち、
公開
度の
低い
12ポイント 相手方の個人名まで全面公開 病気見舞いの個人名まで原則開示
10ポイント 一部の個人名のみ非公開 病気見舞いは一部非開示
7ポイント 非個人の公開+個人名のほとんどが公開 病気見舞い以外の個人名はすべて開示
2ポイント 非個人の公開+個人名の一部の公開 個人は相手により開示、一部非開示
2ポイント 非個人の公開+個人名の非公開 法人・団体名のみ開示
0ポイント 非個人の一部の公開(個人一部公開も含む) 法人・団体名も一部非開示
0ポイント 全面非公開  
ネット
(首長
情報)
3ポイント インターネット上でも紙情報と同様のものが開示される
1ポイント 個人名は開示されないが、その他はすべて紙情報と同様のものが開示される
0ポイント 合計金額のみ、または不存在。




24



平成18年
度に退職
した
本庁課長
級以上の
再就職一
覧表
全部把握かつ
全部公開
一部把握または
一部公開
局長級のみ
把握・公開
全部非公開・
全く把握していない 
退職者
氏名
6ポイント 3ポイント 1ポイント 0ポイント
退職時
役職名
6ポイント 3ポイント 1ポイント 0ポイント
再就職先
団体名
6ポイント 3ポイント 1ポイント 0ポイント 
再就職先
役職名
6ポイント 3ポイント 1ポイント 0ポイント
※2ポイント 全退職者のうち、「外郭団体」「公益法人」「民間」にそれぞれ何人が再就職したかを把握して公開している場合

10



平成20年
度当初予
算編成ス
ケジュール
10ポイント 編成日程の具体的日にちと手続の詳細が分かる
5ポイント 編成日程の具体的日にちは分かるが、手続の詳細は抽象的
1ポイント 編成日程が抽象的、手続の詳細も抽象的
0ポイント 非公開・不存在


18




調

30



全般的な
活動成果
の記載
5ポイント 政務調査費による活動成果、活動内容の記載がある
2ポイント 簡単な(数行程度の)政務調査費による活動成果、活動内容の記載がある
0ポイント 政務調査費による活動成果、活動内容の記載がまったくない
費目ごと
の集計の
他に収支
明細の
記載が
あるか
否か、
記載内容
10ポイント 支出年月日・金額・債権者名・具体的な支出内容が記載された支出内訳がある
6ポイント 支出年月日・金額・内容について支出内訳の記載があるが、債権者名・具体的な支出内容の記載はない
3ポイント 科目の内訳について概要・金額の記載があるが、支出年月日などによる特定はない
1ポイント 科目内訳について概要の記載があるが、内訳金額の記載はない(多くは、報告書の備考欄記載)
0ポイント 科目別の合計のみで、何らの内訳の記載がない
領収書等
の証拠書
類の添付
10ポイント 領収書等が徴収不可能なものを除き、ほとんどの支出について債権者の領収書がある
8ポイント 多くの支出について領収書の添付があるが、領収書の徴収が可能である支出について自己証明で代えているものなどがある
3ポイント 部分的な科目あるいは一定金額以上について領収書等が添付されている、あるいは、ほとんどの証拠資料が会派と議員間の支払証明などの自己証明であるもの
0ポイント 何ら支出を証明するものが添付されていない
視察報告
書の
有無
5ポイント 視察研修について詳しい報告が添付されている
2ポイント 視察研修について簡単な報告が添付されている
1ポイント 視察研修についてスケジュールは分かるもの
0ポイント 何も分からないもの








20



議会
運営
委員
会傍



6ポイント  傍聴定員なし  
傍聴申し込みの事例はないが、申し込みがあれば議運に諮って可能 条例等で常任委員会と同様に位置づけられており,常任委員会で傍聴が行われている
傍聴人数制限あり 別室でモニター傍聴可 直接傍聴で会議室に入れなかった傍聴希望者が、別室でモニター視聴可
別室でモニター傍聴不可 傍聴可・定員が10名前後以上で定員超過への対応で弾力的な運用が行われている  
4ポイント 別室でモニター傍聴不可 傍聴可・定員が6名以下
傍聴申し込みの事例はないが、申し込みがあれば議運に諮って可能 条例等で常任委員会と同様に位置づけられており,常任委員会で傍聴が行われている
1ポイント 諸規定での議運の位置付けが常任委員会等とは別になっている、または常任委員会でも傍聴が行われた事例がない
直接傍聴不可 別室でモニター傍聴可
付託された請願・陳情の審査がある場合のみ一般傍聴可
0ポイント 別室でモニター傍聴不可
付託された請願・陳情の審査がある場合のみ請願・陳情提出者が傍聴可



4ポイント 傍聴者が配付資料を審議傍聴中に見ることができる 配布・貸与・限定部数設置を問わず、審議資料一式を見られる
2ポイント 審議資料の一部(請願、陳情文書表など)を配布
委員会開催前に委員会所管部や議会事務局などで審議資料一式のコピー可(開催前に限る)
1ポイント モニター視聴のみの場合で、審議資料を一部モニター室に設置したり、希望者に配布
0ポイント 傍聴者が審議傍聴中に配布資料を見ることができない
議会運営委員会
紙議事録
議事
録内
4ポイント 議論の経過が公開されている
2ポイント 議論の結果が公開されている
0ポイント テーマしか分からない、非公開。
議事

氏名
1ポイント 発言者(委員長、当局説明者を除く)の氏名の記載がある
0ポイント 発言者(委員長、当局説明者を除く)の氏名の記載がない
議会運営委員会
web議
事録
議事

内容
4ポイント 議論の経過がweb上で公開されている
3ポイント 請願、陳情が付託された会議に限って経過、結果を掲載
2ポイント 議論の結果しかweb上で公開されていない
0ポイント テーマしか分からない、非公開。
議事

氏名
1ポイント 発言者氏名がweb上で公開
0ポイント 発言者氏名がweb上非公開

15



捜査一課
平成18年度
県費
捜査
報償
摘要
5ポイント 摘要が分かる
0ポイント 摘要が分からない
領収
4ポイント 領収書が開示される
0ポイント 領収書が開示されない
支払
金額
6ポイント 日ごとの各支出額が分かる
2ポイント 月ごとの支出額が分かる
1ポイント 年の支出額が分かる
0ポイント 年の支出額が分からない






24



平成18年
度に退職
した
警部以上
の再就職
一覧表
全部把握かつ
全部公開
一部把握または
一部公開
全部非公開・
全く把握していない
退職者
氏名
6ポイント 3ポイント 0ポイント
退職時
役職名
6ポイント 3ポイント 0ポイント
再就職先
団体名
6ポイント 3ポイント 0ポイント
再就職先
役職名
6ポイント 3ポイント 0ポイント
※2ポイント 全退職者のうち、「外郭団体」「公益法人」「民間」にそれぞれ何人が再就職したかを把握して公開している場合



6



情報公開
請求
可能な人
(首長部局)
6ポイント 何人も情報公開請求可能
4ポイント 広義住民以外の人は、理由を書けば情報公開請求可能(条例に記載あり)
0ポイント 広義住民のみ情報公開請求可能
10



コピー代 10ポイント 1枚1円〜10円
5ポイント 1枚11円〜20円
0ポイント 1枚21円以上
1



ユニークな
情報公開
制度
1ポイント 他自治体にないユニークな制度を持ち、市民にとって利便性があると
自治体がエントリーしてきたもの(参加点方式)

閲 覧
手数料
都道府県 東京・香川
政令指定都市・
中核市
なし

ポイント計 155ポイント (政令指定都市および中核市は116ポイント、任意参加市は115ポイント)

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